敷地は徳島県小松島市。海に囲まれた半島に位置し、台風が多く風の強い場所である。市街化調整区域ともあって周りは田園風景のなか農家が点在す る、ゆったりとした時間が流れる環境。こういった敷地環境がより敷地に対して強い風をもたらす。これをクライアントは一番に気にされていた。南西道路に接 道し、敷地形状はそれに平行に約130坪の長方形のシカクく綺麗な形をしている。ゆったりとした敷地に対し、住む場所としてのヴォリュームをどの様に考 え、また風に対する問題をどう解決するかがポイントとなる。まず、新しく建築されたものが景色に馴染むよう建物のヴォリュームは出来る限り低く平屋を考え た。敷地と同じようにシカクの建物を配置すると南に対して建物の角が向く事となる為、ここはシンプルに南に対して面ができる様、シカクに対し東西に線を入 れサンカクの平面をイメージ。すると東西からの風が強い場所に対し、東西に鋭角部分が生まれた。この鋭角部によって風の力を上手く逃がす。また南に面する 家となる為、そこに中庭を考え風を防ぎながら南の光を家全体に入れることが可能となった。
■建築地 :徳島県小松島市
■用途 :住宅
■構造・規模:木造平屋建て(ロフト付)
■敷地面積 :429.78 m2
■建築面積 :104.37 m2
■延べ床面積:102.27 m2(ロフト別)
■1階床面積 :102.27 m2
■ロフト床面積 : 16.80 ㎡
■撮影 :冨田英次