ご両親が暮らしていた土地に、親世帯と子世帯が一緒に暮らすための二世帯住宅への建て替え。
玄関は共有しながらも、水廻りなどそれぞれの生活に関わる場所は分け、二つの世帯が適度な距離を保ちながら暮らせる構成を考えた。
そのために、1階と2階の平面をそれぞれL字型とし、上下階を交互に重ねている。
単純に上下に世帯を分けるのではなく、少しずらして重ねることで、それぞれの生活が干渉しにくい関係をつくった。
その結果、建物の中央には余白が生まれ、ロの字型の中庭となった。
中庭は二つの世帯それぞれに光を届けるとともに、家の中に家族の気配を感じられる場所でもある。
玄関から続く通り土間は、この中庭に面した明るい共用の場所となり、そこから親世帯、子世帯それぞれの生活へとアプローチする。
その途中には、二つの世帯が共有する和室を設けた。
完全に分けるのではなく、必要なときには自然に集まることができる場所を残す。
二世帯が一つの家に暮らすために、近すぎず、離れすぎない。
それぞれの暮らしを守りながら、家族としてのつながりも残す。
その距離を、L字型の構成と中庭、通り土間という建築のかたちに置き換えて考えた住宅である。
■建築地 :兵庫県姫路市
■用途 :住宅
■構造・規模:木造2階建て
■敷地面積 :204.95 m2
■建築面積 : 92.75 m2
■延べ床面積:146.58 m2
■1階床面積 : 80.33 m2
■2階床面積 : 66.25 m2
■外壁 :ガルバリウム鋼板
■屋根 :ガルバリウム鋼鈑
■内部床 :杉板
■内部壁 :クロス貼、しっくい塗り
■内部天井 :クロス貼
■撮影 :冨田英次








