敷地は大阪府枚方市、山を造成した分譲地内にあり道路から駐車スペース1台分はフラットで
進入できるが宅盤自体はそこから2m弱上がる、またその1/3は竹藪の斜面地となり高低差は3m
ほどあった。
まず考えたのは高低差を感じずに家へと入り、斜面を生かして伸びやかな空間を作る事であった。
玄関を宅盤より1mほど掘り下げ駐車スペースから階段ではなくスロープでアプローチできる高さとした。
次に宅盤の1/3を占める斜面を有効利用する為に敷地中央付近に斜面なりに階段を設け、その途中に斜面を削らずに済む高さで
スペースを考えた。斜面への安全性も兼ねている。
宅盤と道路との間の高さ、宅盤の高さ、斜面なりにできた途中の高さと大きく3っの高さがこの敷地に生まれた。
通常の階高の半分ほどからなる高さの差は、この3つの高さからなる2層の空間を緩やかに繋げてくれる。
それぞれのスペースの間仕切りは最小限に抑え、伸びやかに広がる大きなワンルームを高さの違いでスペースを区別する。
いろんな高さで家族が集まり離れたり、いろんなシーンに合わせて空間を楽しく使える、また常に家族を意識しあえる空間は家族に安心感を与える。
クライアントの望む、家族が安心して暮らせること、またこの土地の特性を生かし家にいることが楽しくなる家となった。
■建築地 :大阪府枚方市
■用途 :住宅
■構造・規模:木造2階建て
■敷地面積 :129.11 m2
■建築面積 : 64.50 m2
■延べ床面積: 86.64 m2
■1階床面積 : 34.33 m2
■2階床面積 : 52.31 m2
■撮影 :冨田英次