container design
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HERE ARE THE ARCHITECTURAL WORKS DESIGNED BY
CONTAINER DESIGN TAKANOBU KISHIMOTO
IN MANY PARTS OF JAPAN.

扶桑町の家

2016年12月22日

敷地は緩やかにカーブを描く道路に沿って広がっている。

道路には歩道と街路樹が整備され、周辺には住宅が建ち並ぶ。開放的な街並みでありながら、住宅として考えたときには道路や隣家からの視線への配慮が求められる環境だった。

一般的には壁を立てて閉じることでプライバシーを確保しようと考えるかもしれない。しかし、この敷地でそれを行うと、光や風、街路樹の緑、道路の広がりまでも遮断してしまう。

そこで私たちは、道路に対して並行に壁を配置しながらも、敷地の円弧状の形状から少しずつ後退させる構成を考えた。

その結果、壁と壁の間には自然な隙間が生まれる。

その隙間は光を取り込み、風を通し、視線を遠くへと導く。街路樹の緑や空の変化も室内へ届けてくれる。

段々と並ぶ壁は、外部からの視線をやわらかく受け止めながら、周囲の環境を選び取って内部へ招き入れる装置でもある。

また、駐車スペースについても敷地の形状に逆らわず、円弧に沿うように縦列で配置している。

一般的な駐車場の寸法を優先して四角く切り取るのではなく、敷地が持つ曲線をそのまま受け止めることで、限られた敷地を無理なく有効に使うことができる。

舗装には道路や歩道と連続するアスファルトを採用した。

敷地内と道路との境界を必要以上に強調せず、街並みの延長のように計画することで、実際の面積以上の広がりとゆとりを感じられる外部空間を目指している。

壁の配置も、駐車場の計画も、外構の素材選びも。

それぞれを別々に考えるのではなく、敷地が持つ円弧の形状を丁寧に読み解くことから始まっている。

扶桑町の家は、閉じることで守るのではなく、守りながら周囲の環境とつながることを目指した住まいである。


■建築地  :愛知県丹羽郡
■用途   :住宅
■構造・規模:木造平屋建て
■敷地面積 :263.56 m2
■建築面積 :106.70 m2
■延べ床面積:106.20 m2
■1階床面積 :106.20 m2
■外壁   :漆喰系左官仕上

■屋根   :ガルバリウム鋼鈑
■内部床  :杉板
■内部壁  :珪藻土
■内部天井 :クロス
■浴室   :UB1616
■キッチン :造作キッチン
■撮影   :冨田英次