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建築家と土地を探すという選択

2025年11月21日

 


 

― その土地でしか叶わない暮らしを見つけるために ―

 

前回のブログ「建築コストは本当に上がっている?」では、
“限られた予算のなかで、どこに価値を置き、どこにコストをかけるか” を考えることの大切さをお話ししました。
続く「家づくりで本当に大切なこと」では、性能や数値、SNSの情報だけでは測れない、
“暮らしの質そのものをどう育てるか” が家づくりの中心にあるべきだという話にも触れました。

今回のブログは、その流れから「土地探し」をどう考えるかをまとめたものです。土地は単なる条件の集合ではなく、豊かな暮らしにする舞台になります。

 

土地は “ただの条件” ではなく、暮らしの舞台になる

 

土地探しをするとき、まず思い浮かべるのは「不動産屋さんに行く」「ハウスメーカーに相談する」といった流れかもしれません。もちろんそれは自然で正しい流れです。
不動産屋さんは市場や相場に詳しく、ハウスメーカーは自社商品との相性で敷地を読み解く力があります。

ただし、そこに”設計の視点”が加わると、土地の見え方は変わります。私が土地に立つと、自然と次のようなことを同時に想像します。

 

設計者の視点で土地を見るとき、見えているもの

 

  • 未来の暮らし方
  • 光と風の流れ
  • 周囲の視線や音
  • 外と内のつながり方
  • 地形や形の個性
  • 建築基準法など法規が生む“制限という名のヒント”

 

このプロセスは、いわゆる“制約のある土地”だけに必要なものではありません。むしろ、分譲地・整形地でも同じ作業を必ず行います。 整った土地にも独自の表情や住まい方のヒントがあり、それを読み解くことで適切な設計が見えてきます。

 

 

SNSにあふれる情報、そのまま当てはめるだけでは見えないもの

 

SNSには多くの情報が流れていますが、性能や体験談の事例をただ鵜呑みにするだけでは、自分たちの家の答えは見つかりにくいことがあります。大切なのは 「自分たちがどんな暮らしを望むか」 という軸を持つこと。土地を見る段階でその軸を持てば、情報に振り回されずに本質的な選択ができます。

 

コストの考え方にも直結する「土地を見る力」

 

家づくりは“どこに価値を置くか”が本質です。土地も同じで、価格・面積・形だけで選ぶと、本当の価値を見落としてしまうことがあります。

 

  • 坪数は狭いが光の入り方が良い
  • 変形しているがプライバシーが確保しやすい
  • 高低差があるが眺望が得られる
  • 分譲地の中で風通しの良い区画

 

こうした“土地の素質”を見極めることは、建物のコストバランスにも大きく影響します。土地の段階から建物のイメージを重ねることで、無駄のないコスト配分が可能になります。

 

土地と建物を同時に考える家づくりへ

 

 

土地を購入してから建物を考えるのではなく、
土地と建物を同時に考えることで、家づくりの精度は一気に上がります。

土地に立ちながら、次のような“未来の断片”を一緒に想像する時間は特に豊かです。

  • この方向に窓を開けると心地よいか
  • この高さで外の景色を取り込めるか
  • ここに家族が自然と集まる空間が作れるか
  • 制約がむしろ心地よさに転じるか

 

こうして土地を見ると、ただの“売地”が“未来の住まいの原石”へと変わります。これは整形地でも制約地でも変わりません。もちろん土地を購入してからのご相談でも同じ作業は行います。

 

最後に — 土地の“個性”を丁寧に読み解くことが家づくりの本質につながる

 

性能や数値、SNSの知識も重要ですが、それらはあくまで「暮らしを豊かにするための手段」です。中心にあるのは、その土地でどんな生活を育てたいかという問いです。土地の個性を丁寧に読み解き、未来の豊かな暮らしへと変換していくことが、家づくりの本質に最も近い行為だと考えています。

設計者として、土地探しの段階から寄り添うことで、その場所の価値を最大限に引き出し、

自分たちらしい家

の入口を一緒に見つけていきましょう。

 

コンテナデザイン きしもとたかのぶ

 

 

 

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