container design
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HERE ARE THE ARCHITECTURAL WORKS DESIGNED BY
CONTAINER DESIGN TAKANOBU KISHIMOTO
IN MANY PARTS OF JAPAN.

軒下の家

2013年09月09日

敷地は岐阜県可児市。山間の緑を望むことができる閑静な住宅地にあり、道路との高低差が高い所で約2m、北と西に接道する角地である。もともとこの地に住んでおり、建替えの計画であった。
敷地の北東側に高低差を利用したブロック造の掘り込みガレージあり、その上には南隣りに住む御両親が使う倉庫が建っていた。ガレージ横には石積みの階段があり、それを上って家へと帰る。
その石積み階段から敷地北西角にかけての石積みと樹木の緑がとても印象的な敷地であった。
低い目線で暮らし、外に開きながらも柔らかな明暗のある光を好んだクライアント。
ご両親の倉庫が必要なこと。生活のリズムの違いや、お子様の面倒をみて貰うことからご両親の家との距離感を大切にしたいとの要望があった。
ここでこの家を計画するにあたって、4つのポイントが浮かび上がってくる。
①ブロック造の掘り込みガレージ
②北西にある敷地の緑とそこから見える山間の眺望
③ご両親の家の玄関が南西側に面している事
④倉庫の位置
それらを建築としそれぞれのスペースに当てはめる。
①はそれを型枠に利用し新たにRC造のガレージに。
②は家族が食事をしながら緑を楽しめるダイニングに。
③はダイレクトに玄関と重ならないよう収納等のバックヤードに。
④は南東にご両親の敷地と行き来ができる階段がありそこへ新たな倉庫を。
こうして考えられた4つのスペースは自然と敷地の四方を向く。その4つを繋ぐように軒を掛け家族が集まるリビングが軒下に。軒下は外の太陽光と中の陰の中間的な居場所。ほどよい明るさの中、家族は4つのスペースの間から外を感じ心地よく暮らす家となった。


■建築地  :岐阜県可児市
■用途   :住宅
■構造・規模:木造一部RC造地下1階地上2階建て
■敷地面積 :245.18 m2
■建築面積 :102.69 m2
■延べ床面積:130.82 m2
■B1階床面積: 34.57 m2
■1階床面積 : 80.73 m2
■2階床面積 : 15.52 m2
■撮影   :冨田英次