東側隣地に対して配慮すること、車を周囲から見えないところに停めること、趣味の部屋が必要なこと
子供の勉強する場所はリビングから見えること、プライバシーを守りつつ家の中は明るく開放的なことなどなど・・・
といろいろなことがこの家族にはある。これは特別ではなく、どの家族にもあてはまること。
そんないろいろなことを整理すると、家の機能が次の3つに分けられる、家族が個々で使う場所、家族が集まる場所
、家族全員が使う場所。それぞれを敷地に対して西から間を持たせながら並べていく。
東側隣地に配慮し西から東に段々と高さを低くし屋根勾配を変える事で、朝日が各スペースへと届くようになり、
また間からは南の日差しが差し込むよう考えた。
個々で使う場所は主に個室であったり趣味の部屋、集まる場所はリビング、全員で使う場所は衣類収納や水廻りとなる、
その3つの間にはそれらの共有となる場所である玄関や子供の勉強スペース、食卓を配置する。
生活の動線の中で共有部分を介して家族が集まったり、離れたりする。
またその間にはウッドデッキや駐車スペースと言う外部空間を取り込むことで3つのヴォリューム間に外との繋がりを持たせた、
その繋がりは時にひとつの大きなワンルームにも感じさせてくれる。
3つの屋根に囲まれた家は周囲からの視線を気にせず明るく開放的で時には個々で楽しみ、時には家族みんなでワンルーム的に
楽しめる家となった。
■建築地 :兵庫県姫路市
■用途 :住宅
■構造・規模:木造2階建て
■敷地面積 :292.26 m2
■建築面積 :106.61 m2
■延べ床面積:144.29 m2
■1階床面積 :105.37 m2
■2階床面積 : 38.92 m2
■撮影 :冨田英次