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価格高騰時代に、家族で住まいを再編するということ|二世帯住宅という選択

2026年03月12日


価格高騰時代に、家族で住まいを再編するということ

 

建築費の上昇、土地価格の高止まり、そして金利の不透明さ。
住宅を取り巻く環境は、この数年で大きく変わりました。

前回のブログでは、資金計画という切り口から、
立地条件によっては「賃貸併用住宅」という選択肢もあることをお伝えしました。

住まいを単体で成立させるのではなく、
資金と建築を同時に考えるという視点です。

そして今回は、もう一つの可能性について整理してみたいと思います。

 

住宅を「個人の所有」から「家族の資源」へ

 

価格が上がるということは、
住宅取得のハードルが上がるということでもあります。

その現実の中で、
住まいを個人単位で考えるのではなく、
家族という単位で再編するという発想が、あらためて現実味を帯びています。

多くの場合、親世帯は土地や既存住宅という資源を持っています。
そこに、これから住まいを考える世代がどう関わるのか。

それは単純な費用分担の話ではありません。

土地取得を前提としない計画や、
既存住宅を活かすという選択は、
家づくりの前提条件そのものを変えます。

これは「節約」というよりも、
世代間で資源を再配置する行為だと感じています。

 

建て替えか、リノベーションか

 

親世帯が暮らしている住宅には、さまざまな状態があります。

老朽化が進み、構造的な更新が必要な住宅もあれば、
新耐震基準以降に建てられ、十分なポテンシャルを持つ住宅も少なくありません。

前者であれば建て替えという選択が現実的になりますし、
後者であれば二世帯化リノベーションという可能性もあります。

重要なのは、壊すか残すかという二択ではなく、
いまあるストックをどう再編集するかという視点です。

空き家化させるのではなく、
世代交代のタイミングで住まいを再構成する。

二世帯住宅は、そのための一つの方法です。

 

 

「下太田の二世帯住宅」というケース

 

今回ご紹介する「下太田の二世帯住宅」は、
老朽化した親世帯の住宅を解体し、建て替えという形で再編した事例です。

上下階をL型に重ね、
その重なりによって余白を生み出すことで、
完全分離でも完全同居でもない距離を選択しました。

二世帯住宅とは、単に世帯を二つ入れることではありません。

 

 

関係の距離を設計すること。その距離は家族ごとに異なり、
どれが正解ということもありません。この住宅では、
親世帯の安心と子世帯の自立が、
同じ敷地の中で無理なく共存できるバランスを探りました。 

 

 

価格高騰時代の、住宅の価値

 

価格が上がると、住宅はどうしても「金額」で語られがちです。

しかし本来の価値は、
世代をまたぎ、時間を受け継ぎ、
関係を持続させることにあります。

二世帯住宅は、懐かしい同居の形ではありません。

価格高騰と高齢化という現実の中で、
住まいを家族単位で再設計するという、
現代的な応答のひとつです。

どう建てるかではなく、
どう持続させるか。

住宅の価値を、その視点からあらためて考えてみることが、
これからの家づくりにはより重要になっていくと感じています。

 

コンテデザイン きしもとたかのぶ

 

 

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