
前回の記事「建築家と土地を探すという選択」では、土地探しを“暮らしから考える”という視点をお伝えしました。
続編となる今回は、形や向きに癖のある敷地──いわゆる「制約のある土地」にこそ宿る豊かさについてお話しします。
土地探しというと、多くの方が「整形地・南向き・広い前面道路…」といった条件を思い浮かべます。
もちろん魅力的な土地ですが、そのぶん価格が高くなりやすいという現実もあります。
しかし視点を変えてみると、制約のある土地には“その土地にしか生まれない暮らし”が潜んでいます。
本記事では、その可能性について建築家の視点からお伝えします。

南向きの土地は「日当たりが良くて庭が気持ちいい」と考えられがちです。
しかし、実際の暮らしでは次のような悩みが生まれることもあります。
その結果カーテンやシャッターが閉まったままの家をよく見かけます。
つまり、南向き=万能というわけではありません。
一方で、北向きの土地はこんなポテンシャルを秘めています:
「条件がよい」とされる土地よりも、
実際の暮らしとの相性がよい土地をどう見つけるか。
その目線がとても大切です。

変形地・旗竿地・高低差のある土地──こうした敷地は、
一見「むずかしい土地」と思われがちです。
しかし、建築的には次のような魅力的な可能性を秘めています。
そして大きな利点がもうひとつあります。
制約のある土地は、価格を抑えられやすいということ。
土地価格が抑えられれば、そのぶん建築にコストをかけられます。
素材を選ぶ余裕が生まれたり、気持ちのいい居場所づくりに手をかけることもできます。
つまり、制約とは「足かせ」ではなく、
空間をより深く考えるきっかけであり、豊かさへと転換できる“余白”なのです。

制約のある敷地の可能性をお伝えしてきましたが、
誤解していただきたくないのは、整形地が劣っているわけではないということ。
整形地には整形地ならではの魅力があります。
大切なのは、土地の形状そのものではなく、
その土地と住まい手の暮らしの「相性」をどう導くかです。
整形地であっても制約地であっても、
その土地らしさを読み取り、形にするのが私たち建築家の役目です。
土地探しという行為は、条件に縛られるものではありません。
むしろ、制約があることで生まれる暮らしの豊かさがあります。
「制約=マイナス」ではなく、「制約=可能性」。
この視点で土地を見てみると、選択肢はぐっと広がります。
そして、その可能性を引き出すために建築家がいます。
コンテナデザイン きしもとたかのぶ
前回の記事とあわせて、土地選びに迷っている方の参考になれば幸いです。
次回は、実際の敷地事例を通して“制約が豊かさへ変わるプロセス”をお伝えします。
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