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新しい年のはじまりに ― 制約が導いた、眺めのある住まい

2026年01月05日

新しい年のはじまりに ― 制約が導いた、眺めのある住まい

 

新年あけましておめでとうございます。
今年も住まいづくりを通して、土地や環境の個性を丁寧に読み取りながら、
「その場所だからこそ成立する家」を一つひとつカタチにしていきたいと思います。

去年末に撮影に伺った住宅の竣工写真が写真家さんから届きましたので、ご紹介も合わせて写真を少しだけ。

その家は
長く売れ残っていた“高低差のある土地”に建つ小さな家です。


 

気になっていた土地、決断のきっかけ

 

その土地は、明石海峡大橋を望むことのできる高台にありました。
眺望としては非常に魅力的でありながら、
大きな高低差があることで購入をためらわれていた土地でもあります。

ご相談を受けた際、
「建築は十分可能であること」
そして
「高低差は必ずしもデメリットではないこと」
をお伝えし、検討を重ねたうえで購入の決断に至りました。

とはいえ、高低差への不安が完全に消えたわけではありません。
そこをどう解消し、どう住まいの価値へと転換するか。
それが今回の設計のテーマでした。


造成を最小限に、地形を活かすという選択

 

高低差のある土地では、
駐車場の造成や擁壁工事に大きなコストがかかりがちです。

今回は、

  • 駐車スペースは必要最低限の面積に抑える
  • 擁壁はできるだけ低く
  • それ以外は法面処理とする

ことで、土地の改変を最小限に留めました。

「整えすぎないこと」もまた、設計の意思です。


玄関を“登らせない”という発想

 

高低差のある敷地では、
玄関まで階段を上る、あるいは法面を登る計画になりがちです。

今回はそうせず、
駐車場レベルに玄関を掘り込むことで、
車からそのままスムーズに室内へとアクセスできる動線を採用しました。

日々の暮らしの中で感じる小さなストレスを、
地形の工夫で解消しています。


土間の先にひらける、明石海峡大橋の景色

 

 

 

室内に入ると、洗い出し仕上げの土間空間があり、
その先には明石海峡大橋を一望できるテラスが広がります。

高台だからこそ得られる眺望と、
周囲からの視線を気にすることなく過ごせるプライバシー。

開放的でありながら、どこか落ち着いた
高低差が生んだプライベートな外部空間となりました。

 


制約は、設計のきっかけになる

 

高低差、コスト、法規、敷地条件。
住まいづくりには必ず制約があります。

しかしその制約は、
視点を変えれば住まいの個性や魅力へと変わっていきます。

これまで取り組んできた
「小さな家の提案」
「制約ある敷地だからこそ生まれる豊かさ」
と同様に、今回の住まいも
条件があったからこそ生まれた建築です。


2026年も、土地と向き合う家づくりを

新しい年も、
敷地の個性に耳を澄ませ、
無理なく、誠実に、住まいを考えていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

建築家 岸本貴信

 

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